前回までで、Karabiner-Elementsを使ってmacOS標準IMEでも独自のローマ字入力を使えるようにしました。
ただし、この方法には重要な制約があります。使う前に知っておいた方がいいので、まずそこから説明します。
Karabiner方式には制約もある
KarabinerはApple標準IMEへ届く前のキー入力を書き換えています。
例えば co と入力した場合、内部では、
```text
co
↓ Karabiner
ko
↓ Apple標準IME
こ
```
となります。
そのため、日本語入力中に computer と入力してから、未確定文字列を半角英数へ変換すると、
```text
komputer
```
のように、Karabinerが置き換えた後のローマ字へ戻ることがあります。
これはApple標準IME自身のローマ字テーブルを書き換えているわけではないためです。
今回の設定では、CやXを押したあと少し待てば元の文字として入力される仕組みにしているため、英単語を入力する場合はその運用で回避できます。
完全にGoogle日本語入力のローマ字テーブル編集と同じ挙動になるわけではありません。
動かない場合の確認ポイント
1. 以前のルールを無効にする
別バージョンのカスタムルールを入れている場合は、今回のv4以外をDisableにします。
2. JSONファイルの保存場所を確認する
```text
~/.config/karabiner/assets/complex_modifications/
```
に置かれていることを確認します。
3. Complex Modificationsで有効にする
JSONをフォルダへ置いただけでは有効になりません。
Karabiner-ElementsでルールをEnableします。
4. 日本語入力でテストする
まず次を試します。
```text
ci
cu
co
xi
xo
```
期待する結果は、
```text
き
く
こ
ひ
ほ
```
です。
さらに、
```text
cho
cha
chu
```
も試し、
```text
ちょ
ちゃ
ちゅ
```
になることを確認します。
まとめ
Google日本語入力からmacOS標準の日本語入力へ移行して、一番困ったのが、
ローマ字テーブルを自由に編集できない
という問題でした。
私の場合は、
```text
か → ka
き → ci
く → cu
け → ke
こ → co
は → ha
ひ → xi
ふ → fu
へ → he
ほ → xo
```
という入力方法を長年使っています。
これは単なる癖ではなく、同じ手で連続してキーを打つ場面を減らし、左右の手へ入力を分散させるためです。
Google日本語入力ではローマ字テーブルで簡単に設定できましたが、macOS標準IMEには同等の編集機能がありません。
そこでKarabiner-Elementsを使い、
```text
ci → き
cu → く
co → こ
xi → ひ
xo → ほ
```
だけを補うことにしました。
完全にローマ字テーブルを置き換える方法ではないため制約もありますが、Apple標準IMEを使いつつ、これまでの入力感をかなり維持できます。
Google日本語入力からMac標準IMEへ移行したいけれど、
「ローマ字テーブルを編集できないから困っている」
という人の参考になれば幸いです。
今回の設定ファイル
本シリーズで配布しているのは、次のKarabiner-Elements用設定ファイルです。
```text
apple_japanese_custom_romaji_v4.json
```
保存先:
```text
~/.config/karabiner/assets/complex_modifications/
```
確認環境:macOS 26.5.2(2026年8月時点)
macOSやKarabiner-Elementsのアップデートによって、設定画面や挙動が変更される可能性があります。