AnthropicがDecartを約60億ドルで買収へ

Anthropicが、AIスタートアップのDecart AIを約60億ドルで買収する方向で交渉を進めていると、Bloombergが関係者の話として伝えました。最終合意には至っておらず、破談になる可能性も指摘されています。ただ実現すれば、Anthropicにとって上場(IPO)を見据えた中で最大規模の買収になる見通しです。Decartは「世界モデル(world model)」の開発で知られる新興企業で、技術系コミュニティでも買収額の規模を巡って関心を集めています。

Jeff Dean氏が100億ドル評価額の新会社設立へ

元GoogleでAI部門を長年牽引してきたJeff Dean氏が、新たなAIスタートアップを立ち上げ、約100億ドルの評価額での資金調達を協議しているとBusiness Insiderが報じました。生成AIの基礎モデル開発を担ってきた技術者の独立は、業界の勢力図に影響を与えそうですが、事業内容は現時点では公式に明らかにされていません。

Microsoftが初の自社開発推論モデル「MAI-Thinking-1」

MicrosoftのMustafa Suleyman氏が、同社初のゼロベース開発による推論モデル「MAI-Thinking-1」をFoundryで提供開始したと発表しました(Latent Space)。ベンチマークの数値以上に、チームが「ツール利用」についてフィードバックを広く求めている点が特徴で、実用を想定した推論モデルとしての位置づけがうかがえます。

AIチップ需要の明暗:Ciscoは増収、Cerebrasは成長鈍化

AI関連需要は業績を支える一方で、投資家の期待とのギャップも浮き彫りにしています。Ciscoは今年度のAI関連売上を約75億ドルと予測し、初めて通期のAI売上見通しを公表しました。ただし、過去1年で累計93億ドルのAI関連受注を獲得してきた実績と比べると見劣りするとの見方が広がり、失望売りが出ました。

一方のCerebrasは、今四半期の売上高が約2億1500万ドルとの見通しを示しました。市場の強気予想をやや下回る内容で、独自の大口径チップの普及は「まだ初期段階」との見方が改めて強まって株価が下落しています。同日にはニューヨーク・タイムズが「AIブームが現実に直面しつつある」との論評を掲載し、過熱感と実態の差を指摘しました。

AIスクレイパーを無力化する「フォント」

コンテンツの無断収集に悩むWebサイト側に、新しい防御手段が届きました。Ars Technicaが報じた手法は、特殊な「フォント」をページに組み込むもので、人間の目には通常の文章に見えながら、機械的な収集プログラムには無意味な文字列に見えるように設計されています。robots.txtへの依存に頼らない技術的な防御策として、選択肢が広がりそうです。

Sakana AI、集合知AI「Fugu」を無料チャットで公開

国内からは、Sakana AIが無料のチャットサービス「Sakana Chat」をアップデートし、複数のAIモデルの「集合知」を活用する「Sakana Fugu」を無料で利用できるようにしたと発表しました(ITmedia)。モデルを個別に切り替える手間を減らし、より適切な回答を探れる点が特徴です。


大手の再編と資金の流れが続く一方で、需要への冷ややかな視線やコンテンツ防衛の動きも並存する1日でした。自社推論モデルの開発競争も活発化しており、次の焦点は新戦力が実際の場面でどこまで評価を得るかになりそうです。