NVIDIA、AIファクトリーを「投資可能な資産」に――金融大手6社と5000億ドル超の融資基盤
NVIDIAは8月11日、Apollo、BlackRock、Blackstone、Brookfield、Goldman Sachs、KKRと提携し、AIファクトリー(AI工場)の建設に向けて5000億ドル(約75兆円)超の第三者資金を動員する独立した融資プラットフォームを立ち上げると発表した。Jensen Huang CEO名義のブログで明らかにした。
Huang氏は、AIのコンピュート需要が「チップを買ってデータセンターを建てる」段階から、長期の機関資金で賄う「生産的インフラ」として扱われる段階に移ったと強調。CUDAによるソフト改善で稼働中の設備が陳腐化せず性能向上することや、同じアーキテクチャが広範な顧客・クラウドで再利用できる点を理由に、NVIDIAのコンピュートを「投資可能なインフラ資産」と位置づけた。
NVIDIA自身は案件ごとに最大25%の残存価値保証に留まり、引き受判断は各金融機関が独立して行うとしており、「循環資金」への懸念に答える構えだ。並行して韓国は2026年にAI・ロボティクス等を対象とする新たなソブリンウェルスファンドへ約1兆ウォン(約707億円)を投入する方針を示しており、AIインフラへの公的・民間の資金流入が幅を広げている。
OpenAI・Google・Metaら6社、EUのAI生成コンテンツ透明性行動規範に署名
Anthropic、OpenAI、Google、Meta、Microsoft、Mistralは、EUが策定した「AI生成コンテンツ透明性に関する行動規範(Code of Practice)」に署名した。LocalLLaMAコミュニティで伝えられたところでは、対象にはOSSのローカルモデルも含まれ、コードやテキストにウォーターマークを付与することが法律上求められる見通しが示された。
大手各社が一斉に参加を表明したことで、生成物の出所判定技術の実装が事実上の義務となりうる。規制対応のコスト増だけでなく、オープンソースモデルの流通や改変の扱いにも影響が及ぶ可能性があり、展開を注視したい。
Gartner予測、エージェントAIで最大37兆円のSaaS支出が消滅の恐れ
Gartnerは、エージェント型AIの普及により企業向けソフトウェア支出の最大2340億ドル(約37兆円)が影響を受けるとの予測を発表した。従来型SaaSのシート課金モデルが崩れ、ユーザー数の増加と収益増が連動しなくなると指摘している。
エージェントが人間の代わりにツールを操作する構えが強まる中で、「人頭」ではなく成果や処理量で課金するモデルへの移行が加速しそうだ。SaaS各社の収益構造そのものが問い直される転換期となる可能性がある。
中古の採掘用GPU「CMP170HX」4枚で256GB、ローカルLLM運用の実測が共有される
Redditで、旧世代の採掘専用GPUであるCMP170HX(GA100ベース)をメモリ改造し4枚合計256GBとしてローカルLLMを動かした実測結果が共有された。PCIe Gen2×4やNVLink非対応という制約がある一方、gpt-oss-120Bで1枚78 t/s、Qwen3.6-35B-A3Bで110 t/sなどを記録。DeepSeek V4-Flashでは1Mコンテキストの動作も確認したという。
HBMを積む旧採掘カードが、VRAM容量あたりのコストでローカル推論用途に再評価される動きを裏付けるデータだ。ただ投稿者は「Ampere相当の性能」にとどまる点や、入手難・設定難に注意を促している。
インド22言語・108時間の話者分離ASRベンチマーク「Indic DiarBench」公開
Sarvam AIが、インドの22の公用語を対象とした多言語の話者分離・ASRベンチマーク「Indic DiarBench」を公開した。自然な多話者音声約108時間、189地区、約1235人の話者を含み、コードミックスや方言、話者重複を含む現実的な設定を網羅する。全アノテーションは人手で修正・検証済みという。
ベースラインでは、特化モデルのSarvamが最も良好な成績を収めた一方、商用APIやGPT-4oなどの多モーダルLLMは課題が残る結果となった。低資源言語の処理精度を測る新たな基準として、多言語・話者属性付きASRの研究や製品評価に活用されそうだ。