Gemini Robotics 2:足先から指先まで、ロボットに全身の知能を
Google DeepMindは7月30日、次世代ロボット向けの知能レイヤー「Gemini Robotics 2」を発表した。従来のロボットは特定の作業手順に合わせて事前プログラムされたり遠隔操作されたりするのが普通で、未知の環境への適応や、別の機体へのスキル移植が難しかった。DeepMindは今回、視覚と言語を運動制御に変換する「ビジョン・言語・アクション(VLA)モデル」を全身制御にまで広げたとしている。
具体的には、人型ロボットが歩いたりしゃがんだり、物を掴んで散らかった部屋を片付けたりできるほか、複数のロボットが協調して作業を完了することも可能という。三つのモデルで構成され、メインの「Gemini Robotics 2」は両手やグリッパーでの巧緻な操作に強みを持つ。状況把握と計画を担う「Gemini Robotics ER 2」は、数分単位の複数ステップ作業を計画し、他のロボットとチームで動く能力を備える。さらに「Gemini Robotics On-Device 2」はデバイス上でローカル実行でき、数時間のデータで新しい機体に適応できるという。
なお、これらは「最初の一歩」と位置づけられており、実用化の段階や提供時期については現時点では詳細が明らかでない部分がある。
Microsoft AIは「フロンティア」より安い専門モデルに賭ける
Microsoft AIのMustafa Suleyman氏は、高価な汎用フロンティアモデルを追い求めるより、小さく安価な専門モデルに賭けるとの方向性を示したと報じられた。同社の「MAI-Cyber-1-Flash」は、オーケストレータに組み込んだ状態でサイバーセキュリティベンチマーク「CyberGym」で首位に立ち、Anthropicの「Mythos」の約半分のコストで動くとされる。ただし難易度の高い作業では依然としてOpenAIのモデルに頼る構えだという。
報道では、モデル単体の性能を競う段階から、複数モデルをルーティング・管理する「オーケストレーションソフト」へ競争の軸が移りつつあると指摘されている。汎用の大型モデル一本やりではなく、用途ごとに最適なモデルを組み合わせる構成が今後の主流になる可能性を示唆する動きと読める。
Gemma 4 26Bを2GB RAMで動かすSwift/Metalエンジン「Turbo-fieldfare」
ローカルLLMコミュニティでは、Apple Silicon向けの自作推論エンジン「Turbo-fieldfare」が注目を集めている。Gemma 4 26B-A4B-ITを、通常約14GBのメモリを使うところを約2GBに抑えて動かせるというSwift/Metal製エンジンで、8GBのM2 MacBook Airで毎秒5〜6トークン、M5 MacBook Proで毎秒31〜35トークンを報告しているという。OpenAI互換のローカルサーバ機能も備え、ストリーミングとツール呼び出しに対応する。個人や小規模環境で大型モデルを動かしたい層にとっては有望な選択肢になりそうだが、報告は一部の環境に限られており、実効性能は利用環境次第とみられる。
LinkedInが「AIスロップっぽい」通報ボタンを導入
LinkedInが、生成AIによる低品質な投稿を「AIスロップ(slop)」として通報できるボタンを導入したと伝えられた。プラットフォーム各社がAI生成コンテンツの増加に直面する中、ユーザー自身に判定を委ねる仕組みを本格的に取り入れた事例として注目される。ただし、判定基準や運用範囲、投稿者への扱いなどの詳細は現時点では不明な点が多い。
Diliが約2170万ドル調達、インフラブーム向けにAIコンプライアンス強化
スタートアップのDiliは、インフラ投資ブームに伴うコンプライアンス需要を見込み、資金調達を行った。シリーズAはKhosla Venturesがリードし、AllianzやRebel Fund、Brick and Mortar VenturesのDarren Bechtel氏、Y CombinatorのGarry Tan氏らが参加したという。建設やインフラなど文書量が膨大で規制要件が厳しい領域におけるAI活用の伸びを背景にした調達とみられ、業界特化のAIコンプライアンス分野への関心の高さを映している。