Grok Build CLIがリポジトリ全体をxAIへ送信──.envも丸見え、オプトアウトも効かず

Grok Build CLI(v0.2.93)をmitmproxyで解析した結果、リポジトリ全体をgit bundle(完全な履歴付き)としてxAIのGoogle Cloudに送信していることが判明した。ユーザーが開いたファイルにかかわらず、すべてのデータがアップロードされる。

さらに衝撃的なのは、プロンプトで「ファイルを読まないで」と指示しても、仕込んだおとりファイルが送信データから完全に復元できたことだ。.envファイルに含まれるAPI_KEYDB_PASSWORDcli-chat-proxy.grok.comへそのまま送信されていた。

「Improve the model」のトグルをオフにしても送信は停止しない。この設定はモデル訓練には関与するが、データのアップロードには影響しないためだ。Claude CodeやCursorなどの競合ツールと比較しても、この挙動は極めて異常であり、開発者ツールのプライバシー設計に関する重要な論点となっている。

欧州が2ヶ月で構築した主権LLM「Soofi」

欧州のプロジェクトが、わずか2ヶ月で主権型LLM「Soofi」を構築したと発表した。Hugging Faceで技術レポートが公開されている。

欧州はこれまで、GDPRやAI法規制によりAI開発で後れをとると指摘されてきた。Soofiは、既存のインフラとオープンリサーチを活用することで、短期間での独自モデル構築が可能であることを実証した事例と言える。Hacker Newsでは6ポイントを獲得し、欧州のAI自律性に関する議論に火をつけている。

中国製オープンソースAIへの米国の警戒感が高まる

Politicoの報道によると、米国テック業界は中国製オープンソースAIモデルの性能向上と価格競争力の高まりに深刻な懸念を抱いている。トランプ政権がさらなる大統領令で対応するかどうかが焦点となっている。

DeepSeekやQwenなど中国製モデルのシェア拡大は、LocalLLaMAコミュニティでも日常的に議論されるテーマだ。「米国の规制 vs 中国のオープンソース」という構図は、世界中のAI開発者にとって避けられない地政学的リスク要因になりつつある。ウォール街では「どのCEOがトランプ大統領の耳を持っているか」が投資判断材料になるほど、政策とAI産業の結びつきが強まっている。

Qwen向け「最速の推測デコード」を実現

trymiraiが、Qwenモデル向けに**最速の推測デコード(Speculative Decoding)**を構築したと発表した。sglangのフォークとして利用可能で、Hugging Faceでもモデル「Weaver」が公開されている。

推測デコードは、小規模モデルで候補を生成し大規模モデルで検証することで、推論速度を大幅に向上させる手法だ。QwenシリーズはローカルLLMコミュニティで人気が高く、この最適化は多くの開発者にとって実用的な恩恵をもたらす可能性がある。現時点ではsglangでのみ動作するが、今後自社エンジンのuzuにも対応予定という。

EverFern: Claude CoworkのローカルOSS代替

EverFernは、LangGraphとElectronで構築されたオープンソース(MIT)のデスクトップAIエージェントだ。コンピュータ操作、ブラウザ制御、ファイル/コード処理をローカルで実行でき、月額20〜200ドルのクラウドサービスに依存しない選択肢を提供する。

Qwen3-8Bをローカルで動かしたテストでは、複数ステップのタスク(YouTubeで特定チャンネルを開く、AIスタートアップを調査する等)をこなせた一方、8Bクラスでは計画精度にブレがありフロンティアクラスの信頼性には及ばないという。ツールをランタイムで合成する機能や、破壊的コマンドのロールバック機能など実験的な機能も備える。ローカルモデルでのエージェント信頼性向上は、コミュニティ全体の課題として注目すべき取り組みだ。