Nvidia次世代ラック「Kyber NVL144」が1年以上延期、Rubin Ultraはキャンセル
Nvidiaの次世代AIサーバーラック「Kyber NVL144」が、回路基板の製造問題により1年以上遅延し、2028年までずれ込むことが分かった。調査会社SemiAnalysisの報告による。この延期の影響は広範で、アジアのサプライヤーは最大2桁パーセントの株価下落を記録した。
さらに、より高性能な「Rubin Ultra」バリアントの開発もキャンセルされたという。これらの遅延により、AMDやGoogleがAIチップ市場で競争する隙が生まれる可能性がある。Nvidiaのハードウェアロードマップに大きく依存しているデータセンター各社にとって、代替手段の検討が迫られることになりそうだ。
RedditがAIスパムとの新たな戦いに着手
Redditが新たなスパム問題に直面している。ブランド企業が、ChatGPTやGeminiなどのAIチャットボットで自社の製品やサービスが言及されるよう、ステルスマーケティングコンテンツをRedditに投稿するケースが急増しているのだ。
OpenAIやAlphabetはRedditとコンテンツ契約を結んでおり、AIツールはRedditの掲示板から情報を引き出して回答を生成している。Redditは「信頼できる情報源」としてAIチャットボットから頻繁に引用されるプラットフォームであり、企業にとってはAI経由で消費者の目に触れる機会を増やすための戦場となっている。
Redditは「AI時代にもRedditを本物で安全な場所として保つ」という方針を掲げ、自前のAI技術を使ってこの種のスパムを検出・排除する取り組みを強化している。AIが情報検索の主流になる中、プラットフォームがどう正確性を担保するかは、今後の情報エコシステム全体の課題となっている。
Fableが初のAI生成GPUカーネルをKernelBenchに提交
AI研究所のFableが、KernelBench-Megaベンチマークに初のAI生成GPUカーネルを提出した。ベンチマークの管理者および公式リーダーボードによると、このカーネルは「最初の本物の(かつ最速の)メガカーネル」だという。
この成果は、AIシステムがAI研究の基礎的なタスク——カーネル最適化など——をこなす能力が向上していることを示している。Jack Clark氏はImport AIニュースレターで、これを「RSI(再帰的自己改善)ループの始まり」の兆候と評価している。AIが自らの基盤となるコードを改善できるようになれば、開発プロセス全体が加速する可能性がある。
ただし、現時点では単一の成果であり、汎用的な自動化に直ちに繋がるわけではない。過度な期待よりも、着実な進歩として捉えるべきだろう。
ビッグテックが「AI雇用破壊」論から一転して楽観論へ
ここ数年、ビッグテック企業はAIが引き起こす大規模な雇用破壊の可能性を繰り返し警告していた。しかし最近、その立場が急に変わりつつあるという。
複数のテック企業幹部が、AIはむしろ雇用を創出し、新しい仕事の形を生み出すとの見方に転じている。Goldman Sachsも「AIが労働市場に与える影響」についての分析を公開しており、単純な雇用喪失ではなく、タスクの再構成として捉えるべきだとの視点を示している。
この方針転換の背景には、規制当局からの圧力を和らげたい企業側の意図があるとの見方もある。実際に何が起きているのかを見極めるには、業界全体の採用データや生産性指標を中長期的に追う必要がある。
「AIに飽きた」— 消費者のAI疲れが顕在化
「AI疲れ」を訴える声が目立ち始めている。テクノロジーブロガーの一人が「I'm just so bored of AI(AIにもううんざりだ)」と題した記事を公開し、Hacker Newsで大きな反響を呼んだ。
この記事は、AI機能がすべての製品に安易に組み込まれることへの違和感と、本当の価値よりもバズワードとして消費されている現状への不満を表現している。「AIファースト」を掲げるブランドが消費者の支持を失いつつあるという分析もあり、マーケティング戦略としての「AIラベル」に限界が見え始めている。
一方で、「AIビッグクランチ(大収縮)が始まっている」という分析も登場し、AIブームの持続可能性に疑問を呈する声も出ている。技術的進歩そのものを否定するのではなく、過度な期待から実用段階への移行期にあるという見方が妥当だろう。
tftf: VRAMに収まらない巨大モデルを操作する超軽量ツール
ローカルLLMコミュニティで、巨大なトランスフォーマーモデルを扱うためのオープンソースツール「tftf(Transforming Transformers)」が公開された。
このツールは、モデル全体をメモリに読み込むのではなく、テンソル単位で処理を行うことで、VRAMとRAMの容量を超えるモデルに対してもLoRAマージやフォーマット変換などの操作を可能にする。ファインチューニングを行う開発者にとって、特に大型モデルを扱う際の実用的な課題を解決するアプローチとして注目を集めている。
開発者は「ほとんどAIにコーディングさせた」としながらも、コミュニティに役立つツールとして公開した。ローカル環境でのモデル運用が進む中、こうした軽量ツールの重要性は今後も高まると予想される。