DeepSeek-V4シリーズのプレビュー版が公開
DeepSeekは7月3日、次世代モデル「DeepSeek-V4」シリーズのプレビュー版をHugging Faceで公開した。ラインナップは以下の2モデルだ。
- DeepSeek-V4-Pro: 総パラメータ1.6T、アクティブ49B
- DeepSeek-V4-Flash: 総パラメータ284B、アクティブ13B
両モデルとも100万トークンのコンテキスト長をサポートする点が最大の特徴だ。アーキテクチャ面では、Compressed Sparse Attention(CSA)とHeavily Compressed Attention(HCA)を組み合わせたハイブリッドアテンション機構を採用し、1Mトークンコンテキスト設定において、従来モデル(V3.2)と比較して単一トークン推論FLOPsを27%に、KVキャッシュを10%に削減している。
さらに、Manifold-Constrained Hyper-Connections(mHC)による残差接続の強化、Muonオプティマイザの採用、32Tトークン以上での事前学習など、全方位的なアップデートが行われている。
ベンチマークでは、DeepSeek-V4-Pro-Maxが**LiveCodeBenchで93.5%(Pass@1)**を記録し、Codeforces Rating 3206に到達。一部の指標でクローズドソースの最先端モデルに肉薄している。ライセンスはMIT。
また、DeepSeek-V4-Flash-DSparkという推測的デコード(speculative decoding)モジュールを追加したバリエーションも公開されており、vLLMで単一フラグを追加するだけで有効化できる。
定理証明AI「Leanstral 1.5」が実コードで未報告バグを5件発見
形式定理証明のベンチマーク「miniF2F」を飽和させたAIモデル「Leanstral 1.5」が、実際のオープンソースコードから未報告のバグを5件発見したと報告された。
発見されたバグの一つは、Rustのデータ処理ライブラリdatrs/varintegerのzigzagデコード処理に潜んでいたオーバーフロー問題。デバッグビルドではクラッシュし、リリースビルドでは黙って値が壊れる深刻なバグだったが、GitHubのIssueには誰も上がっていなかったという。
AIが「競技用の定理証証明」から「現実のソフトウェア品質保証」へと足を踏み入れ始めた象徴的な事例として注目に値する。
Claude Fable 5が復活 — ただし料金はOpusの2倍
Anthropicの上位モデル「Claude Fable 5」の提供が再開された。Pro/Maxプランでは7月7日までの同梱期間が設けられているが、API利用時の料金はOpusの約2倍に設定されている。
上位モデル復活は歓迎すべきニュースだが、コスト面では慎重な運用が求められる。APIで「気づいたら請求が倍になっていた」という事態を避けるため、用途を絞って使うことが推奨される。
Anthropicが年換算売上300億ドルを達成
Anthropicが年換算売上300億ドルに到達したことが報じられた。これは前年比で驚異的な80倍成長にあたり、主な推進力はAIコーディングツール「Claude Code」の急速な普及によるものとされる。
わずか3年足らずでSaaS企業の売上レベルに到達したことは、AIエージェントの企業導入が現実のものとなったことを示している。AIコーディング分野の成長力があらためて数字で裏付けられた形だ。