QualcommがAIチップソフトウェア startups「Modular」を約40億ドルで買収

Qualcommは6月24日、AIチップソフトウェア企業のModularを約40億ドル(約600億円)で買収することを発表した。ModularはAIエリアで最も注目されるチップソフトウェアスタートアップの一社で、異なるチップアーキテクチャ間でAIワークロードを効率化するプラットフォームを提供している。

この買収は、QualcommがエッジAIおよびデータセンターAI市場での競争力を強化する動きとみられる。NVIDIAがGPUエコシステムで圧倒的なシェアを持つ中、Qualcommはソフトウェア層からの差別化を狙っている。

Baidu「Unlimited-OCR」: 数十ページを1回の推論で処理

Baiduは6月23日、新しいOCRモデル「Unlimited-OCR」を公開した。最大の特徴は、数十ページの文書を1回のフォワードパス(推論)で処理できることだ。

従来のエンドツーエンドOCRモデルは1トークンずつ生成し、ページが進むにつれてKVキャッシュが肥大化して処理が遅くなる課題があった。Unlimited-OCRは「Reference Sliding Window Attention(R-SWA)」という新しいアテンション機構でこれを解決している。画像トークンは参照用として全トークンに公開されたまま、生成されたテキストは直近128トークンのスライディングウィンドウのみを参照する仕組みだ。

ベースはDeepSeek-OCRで、エンコーダや画像圧縮技術を継承しつつ、デコーダのアテンション層をR-SWAに置き換えている。パラメータ総数は3B、トークンあたりのアクティブパラメータは500MのMoE構成。OmniDocBench v1.6で93.92%を達成(DeepSeek-OCR v1.5は87.01%)と報告されている。MITライセンスでHugging Faceから利用可能。

Qwen「AgentWorld」: エージェントの環境理解を渾身のベンチマーク

Qwenチームは、言語世界モデル(Language World Model)の包括的評価ベンチマーク「AgentWorldBench」と、ベースラインモデル「Qwen-AgentWorld-35B-A3B」を公開した。

AgentWorldBenchは、Tool Decathlon、Terminal-Bench、OSWorld-Verifiedなどの既存ベンチマークでのフロンティアモデルの軌跡から構築され、合計2,170サンプルを含む。MCP、検索、ターミナル、SWE、Android、Web、OSの7ドメインにまたがり、各評価ターンは実際の環境実行によるグランドトゥルース観測とペアになっている。

Redditのr/LocalLLaMAコミュニティでは、Qwen-AgentWorld-35B-A3Bのベンチマーク結果が話題になっている。35Bパラメータ(アクティブ3B)のモデルでありながら、SWEやOSドメインでQwen3.5-397B-A17Bを上回るスコアを記録し、オープンモデル全体でもトップクラスの成績を出している。「ローカルエージェントモデルNo.1」との声も上がっている。

Azure Copilot観測エージェントがGA、アジェンティッククラウド運用の次フェーズへ

Microsoft Azureは、Azure Copilotの観測エージェント(Observability Agent)を一般提供(GA)に移行した。同エージェントは、アプリケーショントポロジ、依存関係、ベースライン動作を含む環境全体のテレメトリを継続的に分析し、問題が発生する前にパターンを特定して調査を開始できる。

KPMGでは、この観測エージェントの導入により「月間約250エンジニアリング時間を削減」したという。Microsoftはさらに、Azure Resource Manager MCP Serverのパブリックプレビューも発表し、AIエージェントが標準化されたインターフェースでコストおよび使用量データにアクセスできるようにしている。

AIバブル論争: SoftBank孫氏は「冒涜」、ビッグテックの投資額は2.7兆ドルに

AI投資の持続可能性を巡る議論が活発化している。SoftBankの孫正義氏は6月24日、AIバブル論を「AIに対する冒涜だ」と一蹴した。一方で、ビッグテックのAI関連投資額は累計2.7兆ドル(約400兆円)に達しており、「請求書が届いた」との見方も出ている。

Reid Hoffman氏も6月24日のインタビューで、SpaceXは「AI企業ではない」、xAIは「完全な大失敗」と厳しい評価を下すなど、AI業界の内外で見解が割れている。