OpenAIが州司法長官から調査を受ける――広告・健康データの扱いに照準
TechCrunchの報道によると、OpenAIが複数の州の司法長官から調査を受けていることが明らかになった。具体的な対象州は明示されていないが、調査範囲はOpenAIの広告ポリシーから健康データの取り扱いまで広範囲に及ぶという。
この報道は依然として詳細が限定的であり、調査の具体的な内容や結果については現時点では不明だ。ただし、複数の州が連携して大手AI企業のデータ慣行を調べる動きは、2025年以降の規制強化の流れと一致している。EU AI法の施行が進むヨーロッパに加え、米国でも州レベルでのAI規制が実効性を帯び始めていることを示唆する動きと言える。
米政府が強力なAI「Mythos」を停止――Fable 5の影響
複数のソースで、米政府が強力なAIモデル「Mythos」の運用停止に踏み切ったことが報じられている。Pentestyの報告によると、この措置はFable 5およびMythos 5と呼ばれるシステムを対象とし、サイバーセキュリティ上の懸念が理由とされている。
この件について、grith.aiの分析は「Mythosの事例は、AI安全性をモデル内部だけで担保することはもはや不可能であることを証明した」と指摘する。また、AIの本人確認(KYC)による悪用防止策についても、サイバー犯罪者を止めるには不十分だとする見方が出ている。
影響は実際の開発現場にも及んでいる。Zennの記事では、Fable 5が突然使えなくなり、ローカルLLMで動くコーディングエージェントを自作していた開発者が、対応に追われた状況が報告されている。クラウド依存のAIツールが突如として利用不可になるリスクが、現実のものとなった。
AIベンチマークが「排出ガステスト」化しているという指摘
Signal Memoの分析記事が注目を集めている。同記事は、AI企業がベンチマークテストで好成績を出すためにモデルを最適化する行為を、自動車業界の排出ガス規制不正(ディーゼルゲート)に例えている。
ベンチマークのスコアは向上するものの、実際のユースケースでの性能とは乖離が生じているという指摘だ。AIモデルの評価方法に対する信頼性が問われる中、独立した評価機関の必要性や、ベンチマークそのものの設計見直しを求める声が強まっている。
AI生成コードの危険性が可視化される――セキュリティスキャナー開発者の体験
Zennで公開された記事で、セキュリティスキャナーの開発者がAI生成コードの実態を報告している。同氏はCopilot、Cursor、Claude、ChatGPTが生成したコードを片っ端からスキャンし、「想像よりずっと悪かった」と振り返る。
特にAPIキーのハードコードや、入力バリデーションの欠落などが頻繁に見つかったという。レビュープロセスを経ずに本番環境に流れるコードが増える中、AI生成コード専用のセキュリティツールが必要だと訴えている。
また別のHacker Newsの投稿では、162件のAIエージェントが作成したPRを監査した結果、27%が「AIが自分自身のミスを修正する」ものだったことが報告されている。AIによる開発効率化は進む一方で、品質管理の在り方が改めて問われている。
EU AI法 第50条の透明性義務が8月に施行
Zennの記事で、2026年8月2日に施行されるEU AI法第50条(透明性義務)の対応がエンジニア目線でまとめられている。同条項は、AI生成コンテンツの開示、チャットボットのAIであることの明示、ディープフェイクの標識付けなどを求めるものだ。
記事では、自社のサービスが対象かどうかを3分で判定できるフローチャートを提示し、最小限の対応策を紹介している。施行まで残り2か月弱となる中、日本企業でもEUユーザーを持つサービスは対応が求められる場合がある。