Claude Fable 5がGAに — 安全分類器付きAPI設計が画期的
Anthropicが6月9日に「Claude Fable 5」および「Claude Mythos 5」を一般提供(GA)開始しました。最大の注目点は性能向上だけではなく、新しいAPI設計です。最上位モデルを安全分類器付きで一般提供し、分類器に引っかかったリクエストは別モデルにフォールバックさせるという仕組みがMessages APIに組み込まれました。これまでLLM APIでは見られなかったアプローチで、refusalが「正常応答」として扱われる点が特徴的です。コンテキストウィンドウは最大1Mトークンに対応し、価格は入力$10・出力$50(百万トークンあたり)と設定されています。
「Fable 5は自分以上に信頼している」— Code w/ Claude Tokyo開催
ちょうどリリースと同じタイミングで、Anthropicが日本で初となる開発者イベント「Code w/ Claude Tokyo」を東京で開催しました。会場ではClaude Code開発者へのインタビューも行われ、「Fable 5は自分以上に信頼している」との発言が話題を呼びました。参加者からは「今朝出たアレ、もう試した?」という空気が会場全体を包んだそうです。また、Claude Fable 5を使った物理シミュレーション動画の生成実験も話題になっており、三体問題からヒッグス機構まで9本の動画を作らせたという報告も上がっています。
Anthropicが「秘密のサボタージュ」方針を撤回
Anthropicはこの日、もう一つの重要な決定を下しました。Wiredの報道によると、同社はClaudeが競合するAIモデルの開発に使われるのを秘密裏に制限する方針を導入していましたが、AI研究者からの強い反発を受け、この方針を撤回しました。「Claudeが競合AIの開発支援を covertly に制限する」という内容で、透明性の観点から問題視されていたものです。同社は方針転換を発表し、オープンな利用を改めて認める形となりました。
AppleがPCC上の32K推論モデルを無料開放 — Claudeも同一APIで
WWDC26でAppleが発表したFoundation Models frameworkの大幅拡張も大きなニュースです。最大の目玉は、Private Cloud Compute(PCC)上で動作する32K推論モデルの無料開放です。さらに驚きなのは、このFoundation Models APIからClaudeも同一のAPIで利用可能になったこと。Appleのエコシステム内で、自社モデルとAnthropicのモデルがシームレスに切り替えられる設計は、今後のAI利用のあり方を大きく変える可能性があります。
Googleが拡散型テキスト生成モデル「DiffusionGemma」を公開
Google DeepMindは、テキスト生成に画像生成の拡散手法を応用した実験的モデル「DiffusionGemma」を公開しました。Gemma 4 26BをベースにしたMixture-of-Experts(MoE)アーキテクチャで、総パラメータ25.2B・アクティブパラメータ3.8Bという構成です。従来の自己回帰型モデルがトークンを1つずつ生成するのに対し、DiffusionGemmaは256トークンを一括で並列生成し、ローカルGPU環境で毎秒1,100トークン超の高速生成を実現しています。256Kトークンのコンテキストウィンドウ、推論モード、ネイティブ関数呼び出し、35以上の言語対応を備えています。品質面では標準モデルに譲る部分もありますが、高速なインライン編集やコード補完での活用が期待されています。
DeepSeek v4 — コーディング首位でも「フロンティアから8ヶ月遅れ」
DeepSeek v4がSWE-bench Verifiedで80.6、LiveCodeBenchで93.5という高いスコアを記録し、コーディングベンチマークの首位に立った一方で、CAISIによる総合評価では「米国フロンティアから約8ヶ月遅れ」との結果が出て話題になっています。DeepSeek自身は「フロンティアの2ヶ月後」とアピールしていましたが、同じ重みで非常に異なる判定結果です。コミュニティの分析では「コーディングベンチマークは最も最適化が進んだ狭い領域であり、サイバーセキュリティや抽象推論などの広い領域では差が顕著になる」と指摘されています。
Stack OverflowがAIエージェントの利用を禁止
Stack Overflowが利用規約を更新し、AIエージェントによるコンテンツ利用を明確に禁止しました。新サービス「Stack Overflow for Agents」の発表と同時に、通常のAPIアクセスを通じたAIエージェントのスクレイピングや利用を制限する方針を示しました。開発者コミュニティでのAIツール利用ルールの策定が進む中、大きな意味を持つ動きです。
Claw-SWE-Bench — エージェント Harness 評価の新しいベンチマーク
OpenClawのような汎用エージェントのコーディング能力を公平に測定するためのベンチマーク「Claw-SWE-Bench」が発表されました。8言語・43リポジトリにわたる350のGitHubイシューリゾリューションを含み、異なるエージェントハーネス(claw)を固定プロンプト・予算・ワークスペース条件下で比較できる設計になっています。興味深いのは、同じGLM 5.1バックボーンでも最小アダプタで19.1% Pass@1がフルアダプタで73.4%と、アダプタ設計が極めて重要であることが示された点です。
- Anthropic Walks Back Policy That Could Have 'Sabotaged' AI Researchers Using Claude — Wired
- Anthropic「Claude Fable 5」GA — refusalが正常応答になる新API設計と1Mコンテキスト — Zenn
- 「Fable 5 は自分以上に信頼している」Claude Code 開発者に聞く【Code w/ Claude Tokyo現地参加レポート】 — Zenn
- Claude Fable 5に物理シミュレーション動画を9本作らせてみた — Zenn
- Apple、PCC上の32K推論モデルを無料開放——Foundation ModelsはClaudeも同一APIで — Qiita
- Google、拡散型テキスト生成モデル「DiffusionGemma」公開 — ITmedia AI+
- nvidia/diffusiongemma-26B-A4B-it-NVFP4 — Reddit / Hugging Face
- How can Deepseek v4 top the coding leaderboards and still sit 8 months behind the frontier? — Reddit
- Terms of Service Ban AI Agents from Using Stack Overflow — Hacker News
- Claw-SWE-Bench: A Benchmark for Evaluating OpenClaw-style Agent Harnesses on Coding Tasks — Hugging Face Papers