Google DeepMindがGemma 4 12Bをリリース
Google DeepMindは6月9日、Gemma 4ファミリーの新モデル「Gemma 4 12B」を公開した。エッジ向けのE4BとMoE構造の26Bの間を埋める中間サイズモデルで、エンコーダ不要の統合アーキテクチャを採用している点が大きな特徴だ。画像と音声の入力をマルチモーダルエンコーダを経由せず、LLM本体に直接流し込む設計により、メモリフットプリントを大幅に削減しつつ高い性能を維持する。また、Gemma 4シリーズとして初めてネイティブ音声入力にも対応した。
Gemma 4シリーズ全体のダウンロード数はすでに1億5000万を突破。QAT(Quantization-Aware Training)最適化版もunsloth経由でHugging Faceに公開されており、量子化版はbfloat16と同等の品質を保ちながらメモリ要件を劇的に削減する。GGUF形式、モバイル最適化版(wNa8o8)など複数のバリアントが用意されている。
一方で、コミュニティからは即座に「OBLITERATED」版も登場。ゼロ拒否・ゼロ性能低下を謳う2パス手術パイプラインによるもので、アライメント研究とレッドチーミング用途とされる。
北京が2950億ドルのAIインフラ構築を計画
中国が約2950億ドル(約43兆円)を投じるAIインフラ大規模構築計画の詳細が報じられた。最も注目すべきは、国産チップの使用率を80%に義務付ける方針で、実質的に米国製半導体サプライヤーを締め出す内容となっている。米中のAI覇権争いが半導体サプライチェーンの分断という形でさらに明確化する動きだ。
すでに中国では中古V100を改造したハーフハイトPCIeカードが流通するなど、GPU調達の工夫が続いているが、この計画が実行されれば中国半導体産業の底上げが急務となる。
AppleがCoreAI推論エンジンを発表
WWDC 2026でAppleは、CoreMLの後継となるCoreAIを発表した。MLXやllama.cppに代わるApple独自のデバイス上推論エンジンで、特にiPhoneやiPadでの最適化を狙う。現時点で対応モデルは2025年中期までのものに限られるが、ANE(Apple Neural Engine)のオペレーション大幅拡充が示唆されている。
これとは別に、AppleのAIがGoogleのサーバーで動いてもプライバシーは守られるという説明も出たほか、EU域でのSiri AI展開を見送ったのはApple自身の判断であるとのEU声明も報じられた。さらに、iPhone 16のAI機能に関して誇大表示があったとして2億5000万ドルの和解が提案されている。
Lovableが年間5億ドルのARR達成
AIコーディングツールのLovableが、年間換算売上(ARR)5億ドルを達成したと発表した。毎週100万件の新規プロジェクトが作成されており、ユーザーはビジネス構築や社内ソフトウェアの置き換えに活用しているという。AI開発ツールの市場が急速に拡大していることを裏付ける数字だ。
AgentSploit:AIエージェント向けセキュリティテストツール
AIエージェントやMCPサーバーの脆弱性テストに特化した「AgentSploit」がオープンソースで公開された。WebアプリケーションのセキュリティテストツールであるBurp SuiteのAI版とも言える位置づけで、エージェントの入出力経路を体系的にテストできる。AIエージェントの実用化が進む中、セキュリティ評価の需要も高まっている。
その他のトピック
- Nature誌の調査で、科学者の間にAIへのFOMO(見逃しへの恐怖)が広まっていることが判明
- LLMステガノグラフィーの論文が発表され、モデルの出力を変更せずにシード値経由で隠し通信が可能であることが示された
- Google DeepMindは欧州向けロボティクスアクセラレーターも新設。スタートアップ向けの3ヶ月プログラムで、Geminiロボティクスモデルへのアクセスを提供する