StepFun 3.7 Flash:196BパラメータのMoEモデルがローカルでGPT 5.5に迫る

中国のStepFun(階躍星辰)が「Step 3.7 Flash」をリリースした。196Bの総パラメータを持つMixture-of-Experts(MoE)アーキテクチャで、推論時にアクティブなパラメータはわずか11B。128GB RAMを搭載したマシンでローカル実行が可能という。

最も注目すべきはベンチマークの結果だ。SWE-Bench Proで56.26%を記録し、DeepSeek V4 Flash(55.6%)やGemini 3.5 Flash(55.1%)を上回った。DeepSearchQA F1スコアは92.82%で、GPT 5.5の93.98%に肉薄。HLE(ツール使用)でも47.2%を達成している。

11Bのアクティブパラメータという軽さを考えると、エージェントワークフローやコーディングタスクにおけるコストパフォーマンスは極めて高い。OpenRouterとNVIDIA NIMでも利用可能で、セルフホスト以外の選択肢も用意されている。

Gleanが年収3億ドル突破:企業AI検索が「コスト削減」で勝負

企業向けAI検索プラットフォームのGleanが、年間経常収益(ARR)3億ドルを突破した。前年比で3倍の成長を達成している。

テック巨人各社が同ジャンルに参入する中での成長は注目に値する。Gleanの強みは「AIを使ったコスト削減」を主要なセールスポイントにしている点で、企業のAI予算最適化ニーズに合致しているとみられる。従来の検索効率化から、組織全体のAI支出削減という位置づけへの転換が功を奏した形だ。

Microsoft社内データが示唆:AIは人材雇用よりコストが高い?

Microsoftの社内データを分析したレポートが、「AIの利用は人材の雇用よりも高額になる可能性がある」という意外な結論を提示し、議論を呼んでいる。

AI導入のコスト削減効果が一方的に強調されがちな現状において、この分析は重要な視点を提供している。実際の運用コスト、ライセンス費用、インフラ投資、そして出力品質の保証に必要な人間のレビュー工程を含めると、単純な「AI=安い」という図式は成り立たない場合があるという指摘だ。

もっとも、この分析の前提条件や比較対象によって結論は大きく変わる可能性があり、断定的な解釈には注意が必要である。

Kirkland法律事務所が5億ドルの独自AIシステムに投資

米国の大手法律事務所Kirkland & Ellisが、クライアント業務をエンドツーエンドで支援する独自AIシステムの構築に5億ドルを投資することが明らかになった。

法律業界における単一企業としてのAI投資額としては最大級とみられる。汎用的なLLMではなく、法律業務に特化したプロプライエタリなシステムを構築する方針で、契約審査からデューデリジェンスまで幅広い業務をAIでカバーする狙いがある。

法律業界はドキュメント処理のボリュームが膨大であり、AIによる効率化の恩恵が大きい分野の一つ。Kirklandの投資は、専門業界におけるAI活用の本格化を象徴する動きと言える。

Ohio州がデータセンター税優遇を停止:AIインフラへの逆風

Ohio州がデータセンター向けの税制優遇措置を停止した。テック各社がAI向けデータセンターの建設を加速させる中、地域社会の負担増への懸念から政策転換が行われた。

AP通信の報道によると、同州ではデータセンターの急増が電力需要や地元インフラに与える影響が問題視されていた。税優遇の見直しは、AIインフラ投資の社会的コストに対する検証が本格化していることを示唆している。

他の州や国でも同様の議論が起きる可能性があり、AI産業の成長と地域コミュニティの利益配分は今後の重要な政策課題になる見通しだ。

NBAがAIによる自動判定を導入へ

NBAのアダム・シルバーコミッショナーが、AIを用いたアウト・オブ・バウンズの自動判定システムの導入を発表した。

スポーツにおけるAI活用は映像解析や戦術分析が中心だったが、実際の試合判定にAIを直接活用するのは大きな一歩。人間の審判の判断を補助・代替する技術として、他のスポーツへの波及効果も期待される。

判定の客観性と正確性の向上が期待される一方で、AI判定の透明性や異議申し立ての仕組みなど、運用面での課題も残る。

富士通がOpenAI・Anthropicと同日提携発表

富士通が5月28日、OpenAIおよびAnthropicとの提携を相次いで発表した。自社でAI技術を開発する富士通が、外部のAIベンダーと組む狙いについて注目が集まっている。

両社の異なる強みを活かす戦略とみられる。OpenAIの広範なエコシステムとAnthropicの安全性への注力を、富士通のエンタープライズ顧客基盤と組み合わせる構想だ。日本の大手IT企業が複数のAIプロバイダーと同時に提携する動きは、AI活用の多様化が進んでいることを示している。