MicrosoftとEYが10億ドル超の投資で企業AI導入を加速

Microsoftとコンサルティング大手EYが提携し、10億ドル(約1,500億円)以上を投じてクライアント企業のAIプロジェクトをパイロット段階から大規模展開へ移行させる取り組みを発表した。

EYのグローバル・コンサルティング担当副会長Errol Gardner氏はインタビューで、「クライアントが投資回収を本当に実感できるのは大規模展開の段階だ」と指摘。これまで企業のAI導入は実証実験(PoC)で止まることが多く、本番環境への移行が業界全体の課題となっていた。

両社はAIエージェントやワークフロー自動化の領域で、共同ソリューションの開発も進める見通し。

トランプ政権が量子コンピューティングに20億ドル拠出、IBMが新ファウンドリ建設

トランプ政権は、IBMに対し10億ドル(約1,500億円)の助成金を授与し、量子コンピューティングチップを製造するファウンドリの建設を支援する方針を明らかにした。

IBMはこれに合わせ、新会社「Anderon」を設立し自社でも10億ドルを投資してプロセッサーの製造を行う。これは米国の量子コンピューティング産業育成と技術リーダーシップ拡大を狙う広範な戦略の一環で、AI分野でも量子コンピューティングの活用が期待されている背景がある。

台湾でNvidia AIチップの中国向け密輸出を初摘発

台湾当局が、NvidiaのAIチップを中国へ不正輸出したとして3名の拘束を求めた。台湾による半導体密輸摘発は今回が初めて。

容疑者らは、米国Super Micro Computer製のAIサーバーについて虚偽の申告を行い、中国・香港・マカオへの輸出を試みたとされている。米国は2022年以降、中国向けの高性能AIチップ輸出を規制しており、この規制を回避しようとする動きが後を絶たない状況が浮き彫りになった。

AIチップの供給管理は米中対立の主要争点の一つであり、今回の摘発は今後の規制強化にも影響を与える可能性がある。

Tencentが33言語対応翻訳モデル「Hy-MT2」をオープンソース公開

Tencentが、多言語翻訳に特化したモデルファミリー「Hy-MT2」を公開した。1.8B、7B、30B-A3B(MoE)の3サイズが用意され、33言語間の翻訳をサポートする。

注目すべきは、7Bと30B-A3Bモデルが高速推論(fast-thinking)モードでDeepSeek-V4-ProやKimi K2.6を上回る性能を示した点。また、軽量な1.8BモデルでもMicrosoftやDoubaoなどの商用APIを総合的に上回るという。

端末展開向けにはAngelSlimによる1.25ビット極限量子化も提供され、1.8Bモデルのストレージ要件は440MBに抑えられている。WMT26の映像字幕翻訳タスクにもパートナーとして参加する。

Baiduが高性能学習フレームワーク「LoongForge」を公開

Baiduが、LLM、VLM(視覚言語モデル)、VLA(視覚言語行動モデル)、Wanなど幅広いAIモデルに対応する高性能学習フレームワーク「LoongForge」をオープンソース公開した。

大規模モデルの学習において、分散学習の効率化やメモリ最適化などの課題に対応することを目的としている。Hacker Newsで話題を集めており、中国のテック企業によるオープンソースAI基盤技術への投資が続いていることがわかる。

消費者向けGPUで110 tok/sを達成——ik_llama.cppの最適化が注目

RedditのLocalLLaMAコミュニティで、RTX 4070 Super(12GB VRAM)でQwen3.6 35B A3Bモデルを動かし、110 tok/sを達成したという報告が注目を集めている。

従来のllama.cppで約90 tok/sだったのに対し、最適化フォーク「ik_llama.cpp」を利用することで23%の高速化を実現。Multi-Token Prediction(MTP)機能を活用し、128Kコンテキスト長を維持したままこの速度を出している。

CPUオフロードの最適化に強みを持つik_llama.cppは、VRAM限界に近い大規模モデルを消費者ハードウェアで快適に動かすための有力な選択肢になりつつある。