OpenAIが企業向けエージェント本番運用を担う「Presence」を発表
OpenAIは、企業がAIエージェントを本番環境で稼働させるための新しいエンタープライズ向け提供「Presence」を打ち出した。従来の「Workspace Agents」が社内ワークフロー向けだったのに対し、Presenceはカスタマーサポートなど外部展開を念頭に置く。複雑なユースケースではOpenAIのエンジニアが直接介入して構築を支援するとしており、エージェントを「実験」から「実運用」へ引き上げる足場を整える構えだ。
オープンモデル戦線、新顔が一気に押し寄せる
オープンモデルのラウンドアップ記事で新モデルが一気に紹介された。すでに報じたKimi K3やDeepSeek-V4-Flashに加え、強いモデルをオープンに出す組織はむしろ増え続けている。
- Thinking Machines「Inkling」:同社初の自社モデルで、975B-A41BのマルチモーダルMoE。テキスト・画像・音声を入力に取る。同じサイズ級の最強とは言えないが、商用ファインチューンサービス「Tinker」のベースとして有望。小型版Inkling-Small(276B-A12B)も併せて公開された。
- Tencent「Hy3」:295B-A21BのMoE。最大のポイントはライセンス変更で、これまでの独自制限からApache 2.0に切り替えた点。専用の証明用harnessを使い、50年前の未解決数学問題を解いたと主張している。
- メイチュアン「LongCat-2.0」:1.6Tパラメータの大規模MoE。注目すべきは性能よりも学習環境で、HuaweiのAscend 910だけで完全に学習した初の「非Huawei・非お試し」モデルである点。中国製AIチップでどこまで学習できるかを実証した事例として意味が大きい。
- Poolside「Laguna-S-2.1」:コーディング分野で知られる同社の118B-A8B MoE。DGX Spark1台に収まるサイズで関心を集め、AIモデル向けのApache 2.0的ライセンス「OpenMDW」を採用した。
- このほか、韓国Motifの「Motif-3-Beta」(314B-A13Bのプレビュー)、AMDが自社Instinctで学習した「Instella-MoE-16B」、Swiss-AIの「Apertus-v1.5-70B」なども並ぶ。
かつては「学習コストの増大で業界は統合に向かう」と予想する声もあったが、現実は逆だ。プレイヤーは拡散し続け、オープンモデルはパレート最前線の争いが激しさを増している。
AIクローラーを遮断するサイトはわずか8.9%、引用されないのは94.8%
AI検索エンジンの分析が技術コミュニティで話題を呼んだ。二つの数字が際立つ。
- AIクローラーをブロックしているサイトは 8.9% にとどまる。
- 一方で、AIの回答文に 一度も引用されない サイトは 94.8% に達する。
つまり「ブロックする・しないを問わず、圧倒的多数はAIに取り上げてもらえない」状態にある。サイト運営者にとって、AI時代の「見つかりやすさ」は検索SEOとは別の、まだ手探りの課題になりそうだ。
エージェントのランタイムセキュリティにArrakisが800万ドル調達
エージェントが本番で動くにつれ、実行時の制御への関心が高まっている。スタートアップArrakisがエージェントのランタイム制御を軸に800万ドルを調達した。エージェント化が進む中で、エージェントが想定外の振る舞いをしないようにするガードレール需要は裾野を広げつつある。
その他の動き
- オーストラリアが、ビッグテックにメディアへの支払いを促す「ニュース交渉イニシアチブ」の対象拡大と課金強化を計画している。年内に法案を提出する方針で、対象はMeta・Google・TikTokなどを想定。
- 米セントルウス連銀の分析では、企業の決算説明会で語られるAIと生産性に関する発言を整理。AI投資の成果をどう語るか、実態の把握が進んでいる。