DeepSeek-V4-Flash「0731」がGPT-5.6 Luna に肉薄、コストは約6割安
DeepSeek の低価格モデル「V4-Flash」を大幅に強化した「0731」更新が公開された。人工知能分析機関のインデックスでスコアが10ポイント上がって50に達し、OpenAI の「GPT-5.6 Luna」とわずか1ポイント差まで迫った一方、タスクあたりのコストは約60%低く抑えられるという。
「V4-Flash-0731」はプレビュー版を置き換える公式リリースで、エージェント能力が大きく強化されたとされる。Hugging Face 上では Unsloth や bartowski による量子化版(GGUF)が相次いで公開され、ローカル環境での実行に向けた動きも活発化している。ローカルコミュニティの検証では、コーディング系ベンチマークで「Opus 4.8 を上回り Opus 5 に次ぐ」水準との指摘も出ている。
性能の頂点を、少ない計算資源と低コストで追いかける流れが鮮明だ。フロンティアモデルの価格設定そのものを揺さぶりかねない展開と言える。
Snapchat はAI生成動画を報酬対象外に、XではAIスロップが「儲かる」
AI生成コンテンツの氾濫(AIスロップ)に対する各社の対応が動き出した。Snapchat は推薦システムを調整し、完全にAI生成された動画は Spotlight の推薦・報酬対象から外す方針を示した。人間が作ったコンテンツだけを残すことで、AIスロップへの明確な態度を打ち出している。
一方で、X(旧Twitter)では「善が悪に打ち勝つ」というAI生成のメロドラマ動画が数百万再生を集め、制作者が実入りになっているという。テクノロジーの存在自体を禁じるのではなく、質の低い自動生成物を金銭的・アルゴリズム的に優遇しないかが、各プラットフォームの課題になりつつある。
Apple が Siri AI の「コンピュート課金」を模索
Apple のティム・クックCEOは、より高度な Siri AI の処理能力をユーザーが追加購入できる構想を明かした。既存の iCloud+ 購読を通じて、追加のコンピュートリソースを販売する方向が示唆されている。
これまで Siri の高度な機能はデバイスやOSに紐づいてきた。しかしクラウド側で重い推論を動かす「AIのパワーユーザー」向けに、サブスクリプション形で負荷を販売する流れが見えてきた。Amazon や Google も AI 機能を有料階層で提供する動きを強めており、大手の収益モデルが「機能売り」から「コンピュート売り」へと徐々に移行している印象だ。
OpenAI がカンボジア拠点の詐欺グループを摘発
OpenAI は、カンボジアを拠点とする詐欺グループが ChatGPT を悪用していた事案を公表し、その撲滅措置を取った。投資勧誘、ロマンス詐欺、ギャンブル、なりすましなどを支援する目的で利用されていたという。
AI ツールが犯罪の効率化に使われる事例は相次いで報告されているが、今回はベンダー自身が主導して摘発に踏み切った点が目を引く。悪用の監視と対策が、モデル開発と並ぶ責任領域として定着しつつある。
xAI の Colossus データセンター、無許可タービン撤去が長期化
xAI の巨大データセンター「Colossus」を支える電力インフラを巡り、問題が長期化している。SpaceX が Colossus 向けに新設する電力プラントの整備は進むものの、既存の無許可ガスタービンの撤去はあと数カ月から1年単位で先送りされる見通しだ。
AI の計算需要は電力という形で物理的な制約に直面しており、許認可や環境負荷を巡る摩擦が今後の拡張ペースを左右しそうだ。
EU がAIギガファクトリーに最大300億ユーロ、米テックは20倍を投じる
欧州委員会は、域内に最大7カ所のAIギガファクトリーを建設する構想を進めている。公的・民間資金を合わせて約300億ユーロの裏付けを想定する一方、米国の主要テック企業だけで今年6000億ドル超をコンピュート基盤に投じる計画だという。
規模の差は歴然で、欧州が独自のAI競争力を保つには資金量だけでなく、調達先や規制設計も含めた総合戦略が問われることになる。