Meituanが1.6兆パラメータMoE「LongCat 2.0」をMITライセンスで公開

中国のテックジャイアントMeituanが、自社開発した大規模 mixture-of-experts(MoE)モデルLongCat 2.0のウェイトをMITライセンスで公開しました。総パラメータ数は約1.6兆(1.6T)、アクティブパラメータは約48Bと報告されています。

Hugging Faceでダウンロード可能になっており、ローカルLLaMAコミュニティでも早速フィードバックが始まっています。MoEアーキテクチャにより、推論時に使用するパラメータを絞り込むことで、大規模モデルながら実用的な推論速度を維持できる設計です。

オープンウェイトモデルのラインナップがさらに厚くなる中、中国発のオープンAIエコシステムが米国の規制圧力にも関わらず拡大し続けている点は注目に値します。実際、arXivに投稿された論文でも「米国の政策が意図せず中国のオープンAIエコシステムを加速させた」という分析が登場しています。

Mistral CEO Mensch: クローズドAIモデルは「ビジネスプロセスの最前列席」を与える

フランスのAIスタートアップMistralの創業者Arthur Mensch氏が、企業に対してクローズド(プロプライエタリ)なAIモデルへの依存に警鐘を鳴らしました。

同氏は、AIラボが顧客データをますます蓄積しており、一部のケースではそのデータを使って自社の顧客と競合する事例もあると指摘。「プロプライエタリモデルはAIラボに企業のビジネスプロセスの最前列席を与えるものだ」と表現しました。

この懸念自体は妥当なものの、Mistral自身もOpenAIやAnthropicのフロンティアモデルと性能面で直接競合するのは難しく、EU主権を戦略的優位性として赌けている状況です。データ主権とモデル性能のトレードオフは、企業がAI導入を考える上で引き続き重要な判断軸となるでしょう。

ハリウッドがByteDance「Seedance」で分裂——公開しては禁止、裏では使用

ByteDanceのAI動画生成ツールSeedanceがハリウッドを揺るがしています。AI生成されたBrad PittやTom Cruiseのバイラル動画が話題となり、Motion Picture Association(MPA)はAI企業に対して**史上初の警告書(cease-and-desist)**を送付しました。

しかし、水面下ではスタジオがSeedanceを「黙って、聞かないで(don't ask, don't tell)」ベースで使用していると、SimpsonsのアニメーションプロデューサーJoel Kuwahara氏が明かしています。表向きはAIコンテンツに反対しながら、裏では制作コスト削減のために活用しているという矛盾が浮き彫りになりました。

AI動画生成技術が著作権や肖像権と本格的に衝突し始めた象徴的な事例と言えます。

Alpha Schoolに見る「AI教育格差」——年額$75,000のAIプライベートスクール

米国の富裕層の間で、Alpha SchoolのようなAIを活用したプライベートスクールが人気を集めています。同校では1日2時間のAIチュータリングとプロジェクトベースのワークショップを組み合わせ、年間学費は最大$75,000に上ります。

一方で、従来の公立学校はAIテクノロジーの導入に苦戦しており、適切なスキルなしにAIを使用するとかえって学習に悪影響を与える懸念も指摘されています。AI時代において、教育の質を左右する要因がますます経済力に左右される構造が鮮明になっています。

トレーニング不要で拡散モデルを10〜25倍高速化「MrFlow」

FLUX.1-devやQwen-Imageなどのフローマッチングモデルを、トレーニングなしで最大25倍高速化する手法「MrFlow」がコミュニティで注目を集めています。

多段階の低解像度→高解像度パイプラインにより、低解像度サンプリングの二次元的トークン削減とステップ数削減を活用。Pixel空間での軽量GANベース超解像モデルを組み合わせることで、画像品質(OneIG)の低下を1%未満に抑えつつ、FLUX.1-devで8.25倍、Qwen-Imageで10.3倍のエンドツーエンド高速化を実現しています。

さらに、timestep distillation戦略(Pi-Flow、FLUX-schnell等)との併用で最大25倍の加速も可能とのこと。ComfyUIプラグインもリリースされており、実用的なインパクトが大きい成果です。

エージェント向けローカルモデル「Agents-A1」の実機フィードバック

InternScienceが公開したAgents-A1のGGUF量子化版(Q8)が、M1 Max(64GB)環境で実用的なパフォーマンスを示しています。

262Kコンテキストをフルで利用しても、プロンプト処理(pp)約500 t/s、テキスト生成(tg)約40 t/sを記録。opencodeとの組み合わせで「ほぼQwenレベル」の動作と評価されており、ローカルで動かすエージェント向けモデルとして有望な選択肢になりそうです。