中国が電子商取引法改正案を公表、プラットフォーム規制を拡大

中国の国家市場監督管理総局と商務部は、電子商取引法の改正案を公開し、パブリックコメントを募っている。改正案はプラットフォームや事業者だけでなく適用範囲を広げ、デジタル経済に関するルールを見直す内容となっている。プラットフォーム責任のルールについても、固定罰金や営業停止などの既存措置に加え、新たな規制手段を追加する方針が示されている。

中国のテック規制は2020年以降、独占禁止やデータ安全保障など複数の軸で展開されてきたが、今回の改正は電子商取引という日常的な経済活動により深く踏み込むものとみられる。AI技術のプラットフォーム統合が進む中、アルゴリズムによる価格設定や推奨システムへの影響がどの程度考慮されるかは、今後のパブリックコメントの経過を待つ必要がある。

アルゼンチン、AI企業に人間の関与を義務付ける方針

ロイター通信の報道によると、アルゼンチンはAIによって自律運営される企業を認める制度を検討しているが、完全に人間を排除することはできない見通しだ。AI主導のビジネスモデルを革新しつつも、法的責任の所在や監督機能を確保するため、人間の関与を何らかの形で要件とする方向で調整が進められている。

AI法人(AI-run company)の法制化は世界的にも前例が少なく、デラウェア州や英国の有限会社法との比較が注目される。アルゼンチンの取り組みは、新興国がAI時代の法人制度をリードしようとする事例として注目に値する。

Midjourney、スタジオ側のAI使用実態解明を求めてディスカバリー請求

映像業界誌Varietyの報道によると、Midjourneyはハリウッド大手スタジオとの著作権訴訟において、スタジオ側がAIツールをどの程度使用しているかを明らかにするため、ディスカバリー(証拠開示)手続きを進めている。Midjourneyはスタジオが自社の著作物でAI生成コンテンツを利用している証拠を探しており、これは「AI学習データの著作権侵害」を巡る議論で攻守が入れ替わる可能性をはらんでいる。

本件は、生成AI企業がクリエイティブ産業から訴えられる側だけでなく、相手側のAI利用実態を追及する戦略もとれることを示している。訴訟の行方によっては、業界全体のAI利用ガイドラインに影響を与える可能性がある。

Qwen3.6-27bをローカル環境でゲームAI開発に活用

RedditのLocalLLaMAコミュニティで、Qwen3.6-27b-mtp-q8モデルを使ってJavaベースのゲームにA*経路探索アルゴリズムを実装した事例が報告された。開発者はClaude Codeをローカルで動かし、モデルにテストスイートを構築させてゲームを自動実行しながら、リアルタイムでログ監視・コード修正・再起動を繰り返す「自動テストマラソン」を約12時間実施。最終的にNPCが障害物を乗り越え、隙間を回避しながら追跡する動作を実現した。

27bサイズのローカルモデルでも、適切なループ設計と反復検証があれば実用的なコード生成が可能であることを示す興味深い事例だ。ただし「most of the time(大半の場合は動作する)」という留保がついており、完全な信頼性にはさらなる検証が必要とされる。

IKEAのAI活用、従業員の価値を10倍に

Hacker Newsで話題になった動画によると、IKEAはAIツールを従業員の業務フローに組み込むことで、従業員の生産性を10倍に向上させたという。AIによって従業員を「置き換える」のではなく、「より価値ある存在にする」アプローチをとっている点が注目されている。小売・家具業界におけるAI導入事例として、カスタマーサポートや在庫管理、デザイン提案などの領域で効果を上げているとみられる。

ループエンジニアリングの実践報告――cronとの違い

Qiitaで「ループエンジニアリングを業務タスクで1本組んでみた」という記事が公開された。ループエンジニアリングとは、コーディングエージェントにプロンプトを与え続け、自律的にタスクを完遂させる手法。OpenClawの作者であるPeter Steinbergerの投稿を発端として、2026年6月以降コミュニティで注目を集めている概念だ。

記事では実際の業務タスクでループエンジニアリングを構成し、従来のcronによる定期実行との違いを整理している。cronが「定刻にコマンドを実行する」のに対し、ループエンジニアリングは「エージェントが文脈を保ったまま継続的にタスクを実行し、エラーが起きても自律的にリカバリする」点が本質的な差異とされている。

AI採用面接は「置き換える」のではなく「支える」設計へ

Qiitaで公開された記事では、AI企業クリスタルメソッドが採用面接支援AIを開発した実装者視点の記録が紹介されている。AIで面接官を完全に置き換えるのではなく、面接官をアシストする設計を選んだ理由と、その過程で得られた知見がまとめられている。AIの活用場面として「支援」を選ぶのか「代替」を選ぶのかは、引き続きエンジニアリングの重要な設計判断と言えそうだ。