Google Researchが表格データのゼロショット基盤モデル「TabFM 1.0.0」を公開
Google Researchが7月2日、表格データ(タブラーデータ)向けのゼロショット基盤モデル「TabFM 1.0.0」をHugging Faceで公開しました。分類(最大10クラス)と回帰の両方に対応し、ファインチューニングやハイパーパラメータ探索なしで、訓練データをコンテキストとして渡す1回の推論で予測を行えるのが特徴です。
アーキテクチャは列方向と行方向の交互アテンションを採用し、24層のICL Transformerが訓練データのパターンから予測を導出します。評価ベンチマーク「TabArena」(51データセット)では、ゼロショット設定ながらハイパーパラメータを最適化した勾配ブースティング木を上回る性能を記録したと報告されています。
訓練データには数億件の合成データセットが使われており、プライバシーの懸念を回避しつつ多様なデータパターンを学習させています。ライセンスは非商用(TabFM Non-Commercial License v1.0)で、ソースコードはApache 2.0です。
AIデータセンター企業Crusoeが30億ドル調達へ――評価額3倍の見通し
Bloombergが7月2日に報じたところによると、AI向けデータセンターを運営するCrusoeが約30億ドルの資金調達を協議中です。調達完了の場合、企業評価額は約300億ドルに達する見込みで、2025年10月の約100億ドルから3倍に跳ね上がる計算になります。
CrusoeはMetaやOracleにAIコンピュート能力を供給する契約を抱えており、AIシステムを駆動する大規模データセンターの建設・運営を手がけています。最終的な評価額は確定していませんが、投資家の間では300億ドル規模との見方が大勢を占めていると報じられています。
AIインフラへの投資意欲が引き続き強いことを示すシグナルであり、データセンター需要の持続性を裏付ける動きと言えます。
Adobeが「サイトが訪問者ごとに自己組立する」Agentic Siteを実証
AI Engineer World's Fair(AIEWF)で、AdobeのPrincipal Scientist Carlos Sanchez氏が「Agentic Site」という概念を実演しました。これは、訪問者の意図を解釈し、既存コンテンツから関連材料を取得し、リアルタイムでパーソナライズされたページを構成するWeb体験です。
Sanchez氏は「audience of one(一人の観客)」と呼ばれるこのアプローチについて、「ページをその場で生成できるなんて想像もしていない人が多いが、これは未来の話ではなく現在の話だ」と語りました。現在の推論コストはページあたり1〜2セントと試算されており、将来的にはさらに安くなるとのことです。
実演では、コーヒーマシンのサイトがキャンプに関心のある訪問者向けにアウトドア向けのコピーや製品選択に再構成される例などが示されました。Adobeは既存のコンテンツをグラウンディングのコーパスとして使用し、LLMがゼロから内容を捏造しない設計としています。
ローカルLLMで動く自己増殖型AIワームの論文が発表
Redditのr/LocalLLaMAコミュニティで話題になったarXiv論文によると、研究者がオープンウェイトのローカルモデルのみで動作する自己増殖型AIワームを構築しました。これは、外部APIに依存せず完全にローカル環境で自律的に伝播するAIワームの実現を示した研究として注目を集めています。
オープンソースモデルの普及が進む中で、ローカル環境でのAIセキュリティリスクが新たな懸念材料として浮上しています。研究の詳細はarXivで公開されています。
AIツールがSSDを37テラバイト消費――21日で寿命を削る問題
ITmediaの報道によると、あるAIツールの実装上の不具合により、わずか21日間でSSDに37テラバイトの書き込みが発生し、寿命を著しく縮める事例が明らかになりました。原因はツール側の不具合とみられており、該当ツールの利用者は早急な確認が推奨されています。
AI開発ツールのディスクI/O負荷は見過ごされがちですが、長期的なハードウェア寿命に直結する実用的な問題として、コミュニティでも関心が高まっています。以前からCodex CLI等のツールで同様の指摘があったことを踏まえると、AIツールのストレージ効率は改善すべき課題と言えるでしょう。
AI生成コードが半年で「腐った」5つのパターン――Qiitaで実例公開
Qiitaで「AIに8割書かせて半年運用してみて実際に腐った書き方を5つ」という記事が公開されました。具体的なNGパターンとして以下が挙げられています。
- コードを言い換えるだけの無意味なコメントを大量に付ける
- 早すぎる共通化・抽象化
- 巨大な1関数のまま放置
- エラーを握りつぶす
- その他保守性を下げる書き方
いずれも「AIが書きがち」なパターンで、放置すると保守できなくなるという指摘は、AIコーディングツールの普及に伴う実践的な教訓として参考になります。