リオデジャネイロ市役所が397Bのオープンモデル「Rio 3.5 Open 397B」を公開
ブラジル・リオデジャネイロ市のIT企業IplanRIOが、Qwen 3.5 397Bをベースにポストトレーニングした巨大オープンモデル「Rio 3.5 Open 397B」をHugging Faceで公開した。MITライセンスで商用利用可能であり、Hugging Faceのトレンドランキングでも上位に位置している。
このモデルの最大の特徴は「SwiReasoning」という推論フレームワークを統合している点だ。Shi et al. (2025)に基づくこの手法は、通常の言語によるChain-of-Thought推論(explicit reasoning)と、隠れ空間での推論(latent reasoning)を動的に切り替える。エントロピーベースの信頼度推定により、モデルが確信を持てない区間では潜在空間で複数の推論経路を探索し、回復したら明示的な推論に戻るという仕組みだ。これにより、精度を維持しながらトークン効率を大幅に向上させているという。
397Bの総パラメータ数に対してアクティブパラメータは約17B(Mixture-of-Experts構成)。コンテキスト長は101万トークンで、SWE-Bench Verifiedで80.2、GPQA Diamondで90.9を記録するなど、ベースモデルのQwen 3.5 397Bを複数のベンチマークで大きく上回っている。とくにTerminal-Bench 2.1では+18.3ポイント、DeepSWEでは+17.0ポイントの向上を見せた。
公的機関がフロンティアクラスのモデルをMITライセンスで公開するのは珍しく、オープンソースAI界隈で注目を集めている。
XiaomiがMiMo V2.5で1000〜3000 tpsを達成
Xiaomiが自社モデル「MiMo V2.5」の推論速度を1000〜3000 tokens/secに到達させたと報告した。RedditのLocalLLaMAコミュニティで話題になり、Xiaomiのブログ記事で技術詳細が公開されている。
この高速化は「DFlash」という技術と「Persistent kernel」を組み合わせて実現されたという。DFlashに基づくモデルはすでに公開されており、完全なオープンソース版のリリースも近日中に予定されているとのことだ。
1000tpsを超える速度は、従来のLLM推論の常識を覆す水準である。実用的なテキスト生成において、ユーザーの読書速度をはるかに上回る応答速度が可能になることを意味する。ただし、どのような条件下(ハードウェア構成、バッチサイズなど)でこの数値を達成したかについては、公開情報だけでは完全には確認できていない。
Claude Fable 5停止から4日、国内開発者への影響が可視化し始める
6月9日にリリースされ、わずか3日後の6月12日に「強力すぎる」ことを理由に停止されたClaude Fable 5の影響が、国内テックブログでも具体化し始めている。
Zennの複数記事で、Fable 5の3日間を活用した開発体験が報告されている。ある開発者は、Fable 5を使ってゼロからプログラミング言語「Kei」を作成したという。モデルが停止した後も、その3日間で生まれたコードは残っており、「消えても困らなかった」と振り返っている。AIツールの利用可能性が突然奪われる状況に対する開発者側の対応力も話題となっている。
また、別の記事ではQAエンジニアがClaude Sonnet・Opus 4.8・Fable 5・Codexの4モデルでテスト設計の観点出しを比較。Fable 5は最も深い仕様の理解を示した一方、コンテキストが肥大化するとどのモデルも優先順位の判断が変化することが実証された。モデルの「強さ」と「文脈の長さ」の相互作用に関する実践的な知見として興味深い。
Fable 5の停止理由や再開時期については、現時点でAnthropicからの公式発表はない。
国内AI開発プラクティスの動向:コンテキスト最適化がトレンドに
国内の技術ブログでは、AIコーディングツールのコンテキスト最適化が大きなテーマになっている。
複数の記事でCLAUDE.mdの肥大化問題が取り上げられた。「ルールを追加するたびに毎セッションのコストが増大する」という課題に対し、常駐コンテキストを635行から239行に削減してコストとバグ発見率を改善した事例や、ルールを「常に読ませる」から「必要な時に読ませる」へ切り替える設計思想が紹介されている。
また、GitHubが開発する仕様駆動開発ツール「Spec Kit」への関望も高まっている。AIコーディングエージェントに「仕様→計画→タスク→実装」の流れを厳格に守らせるアプローチで、半年以上の実利用体験を共有する記事も登場した。
さらに、GitHub Copilotが6月1日から「AI Credits」-basedの従量課金に移行したことに伴い、トークン消費を抑える実践的なコツをまとめた記事も注目を集めている。