Sakana AIが「RSI Lab」設立——AIによるAI開発に本格参入
Sakana AIは、AIを用いてAI自体を開発する仕組みを研究するチーム「RSI Lab」の立ち上げを発表した。計算資源の量に頼ることなく、効率的にAIの性能を高める手法の構築を目指すとしており、「計算資源の量ではなく、アイデアで進歩」を掲げている。
AIによるAI開発は、Google DeepMindやAnthropicなども取り組む重要テーマだ。Sakana AIはこれまで「AI Scientist」などで研究の自動化に取り組んできたが、RSI Labではより基礎的な自己改善メカニズムの構築に注力するとみられる。日本発のAI研究として注目すべき動きだ。
パナソニックエナジー、データセンター向け蓄電に3500億円投資
パナソニックホールディングス傘下のパナソニックエナジーが、2028年度に売上高2兆円規模を目指す中期方針を明らかにした。2025年度から約1兆円増の大幅な成長目標で、生成AIの普及による電力需要増加を見込み、データセンター向け蓄電システムを成長の柱に据える。26〜28年度に3500億円を投資する計画。
AIの電力消費問題が深刻化する中、蓄電システムはインフラ投資の重要領域となっている。パナソニックは電池技術の強みをAIインフラ市場に活かす戦略を鮮明にした。
AI研究費がポスドクの給与に匹敵——Natureが報じるコスト問題
Nature誌が、AI研究にかかる費用がポスドクの年収に匹敵する規模に達していると報じた。大規模言語モデルの学習や推論に必要なコンピューティングコストが急増しており、研究予算の多くが計算資源に向けられる状況が生じている。
この傾向は特に大学や小規模な研究機関にとって深刻で、リソースの豊富な大手テック企業との競争力格差を懸念する声も上がっている。AI研究の持続可能性と、コストに見合う成果の正当化が業界全体の課題となっている。
PhaseLock——ビデオ生成の物理一貫性を向上する学習不要フレームワーク
Hugging Face Daily Papersに掲載された研究で、「PhaseLock」という学習不要のフレームワークが注目を集めている。ビデオ生成AIにおいて、2ステップ生成が50ステップフル出力よりも物理的な動きの正確さが高いという現象を発見し、これを「位相の浸食(phase erosion)」と名付けた。
PhaseLockは、早期のデノイズ段階で形成されるモーション事前情報を、Latent Delta Guidanceを通じて最終出力に保持する仕組み。物理的一貫性スコアを+6.2ポイント改善しつつ、計算時間は1.06倍、メモリ使用量は1.02倍の増加に抑えている。
DuckDuckGoが無料のプライベートAIチャットを提供
DuckDuckGoが「Duck.ai」で無料かつプライベートなAIチャットサービスを提供している。Hacker Newsでも話題になっており、ユーザーの会話内容を追跡せず、複数のAIモデルを切り替えて利用できる点が特徴。
AIチャットサービスの多くはユーザーデータを訓練に活用するが、DuckDuckGoは検索エンジン同様のプライバシー重視のアプローチをAIチャットにも持ち込んでいる。
ChatGPTを悪用したショッピング詐欺が増加——Guardianが報じる
Guardian紙が、ChatGPTの出力を操作して偽のショッピングサイトに誘導する詐欺が増加していると報じた。「毒されたAI」と呼ばれるこの手口では、悪意あるコンテンツが検索結果やAIの回答に紛れ込み、消費者が偽サイトで個人情報や決済情報を入力してしまう仕組み。
AIが情報検索の主要なインターフェースになるにつれ、AI出力の信頼性を担保する仕組みの重要性が高まっている。
vllm-doctor——vLLM推論サーバーの診断ツール
オープンソースの「vllm-doctor」が、vLLM推論サーバーの診断とモニタリングを簡単に行えるCLIツールとして公開された。/metricsエンドポイントからメトリクスを読み取り、キュープレッシャー、高いTTFT/TPOT、KVキャッシュの圧迫などを自動検出。
各診断結果にはメトリクス、信頼度、考えられる原因、具体的な推奨アクションが含まれる。JSON出力による自動化や--watchモードでの継続監視にも対応しており、本番環境のLLM運用に役立つツールとして期待される。