MicrosoftがAIアシスタント「Scout」を発表——Teamsで「ログオフしない同僚」として稼働
MicrosoftはBuildカンファレンスで、新AIアシスタント「Scout」を発表した。OpenClawの思想にインスパイアされたこのアシスタントは、Microsoft 365システムに統合され、Teams上で人間の同僚と同じように表示されるという。
Wiredの報道によると、Scoutは「ログオフしないAI同僚」として機能し、日常的なオフィスタスクを自動化する。従来のCopilotがユーザーにのみ見える存在だったのに対し、Scoutは組織内で可視的な存在として振る舞う点が大きく異なる。
Bloombergも「常に稼働するエグゼクティブアシスタント」として報じており、チャットボットの次の進化形として位置づけている。一方で404mediaは、内部文書を入手し、MicrosoftがScoutについて「ユーザーを依存させる」ことを目指していると報じた。AIエージェントの利便性と、その依存性に対する懸念が改めて議論を呼びそうだ。
TechCrunchによると、ScoutはMicrosoft 365環境全体で動作し、スケジュール管理、情報収集、タスク実行などを自律的に行う。
Microsoft「Project Solara」——AIエージェントをネイティブに動かすデバイスプラットフォーム
同じくBuildで、Microsoftは「Project Solara」を発表した。これはAIエージェントをデバイス上でネイティブに動かすためのプラットフォームで、従来の「アプリ」ではなく「エージェント」を主体とするデバイス体験を実現する構想だ。
Bloombergの報道によると、Project SolaraはAIエージェントをラップトップ画面から外に出し、企業向けモバイルデバイスに組み込むことを目指している。「従業員のバッジにAIを入れる」という表現でも説明されており、物理的デバイスとAIエージェントの融合を図る野心的なプロジェクトだ。
GeekWireは、このプラットフォームが「アプリの代わりにAIエージェントを動かす」パラダイムシフトをもたらすと分析している。
Microsoft「Majorana 2」——Agentic AIで開発を加速する次世代量子チップ
Microsoftは次世代量子チップ「Majorana 2」を発表した。量子デバイスの製造過程でMicrosoft Discoveryのagentic AIを活用しており、材料研究の効率化に大きく貢献しているという。
Bloombergによると、Microsoftはこの技術で「2029年の実用化」を目指している。量子デバイスの重要部品は原子レベルで設計されるため、従来は膨大な試行錯誤が必要だったが、agentic AIによるシミュレーションで実験回数を大幅に削減できるという。
NVIDIA × Microsoft——Agentic AIの統合スタックを共同発表
NVIDIAとMicrosoftは、Agentic AIのデプロイメント向けに統合スタックを共同で発表した。高速なハードウェア、セキュアなランタイム、レスポンシブなデータレイヤー、長時間の推論に最適化されたモデルを組み合わせたフルスタックソリューションで、Windowsデバイス、ローカル環境、クラウドにまたがる展開を視野に入れている。
NVIDIAのブログ記事では、Agentic AIの実現には「良いモデル以上のものが必要」と強調。ハードウェアからソフトウェアまでの包括的なアプローチとして、両社の深い連携が強調された。
OpenAIがCodexにロール別プラグインを追加——ノンデベロッパー向け汎用アプリへ
OpenAIはCodexの機能を拡張し、データ分析、セールスなどのロール別プラグインを追加した。The Decoderの報道によると、これはノンデベロッパーでもCodexを汎用的なアプリとして活用できるようにする取り組みの一環。
プログラミングツールから汎用的な業務アプリへの拡張を狙う動きで、AIツールの対象ユーザーをエンジニア以外にも広げる戦略が鮮明になっている。
Googleがディープフェイク音声詐欺の検出機能をロールアウト
GoogleはAIディープフェイクを使ったなりすまし詐欺から保護する「フェイクコール検出」機能の提供を開始した。
TechCrunchの報道によると、スマートフォンユーザーが未知の番号からの電話に応答しなくなる中、詐欺師は信頼できる番号を偽装し、AIディープフェイクで権威者や家族の声を模倣する手口にシフトしている。Googleの新機能はこうした脅威に対抗するもの。
AI生成技術の悪用が社会問題化する中、プラットフォーマーによる対策技術の実装が加速している。
その他の注目トピック
- Microsoft ASSERT: テキスト記述からAIの動作テストを自動生成するオープンソースフレームワークを公開。AIの評価・テスト手法を簡素化する
- Microsoft Agent Control Specification: AIエージェントのランタイムガバナンス規格。開発者・コンプライアンス・セキュリティチームがポリシーを定義できる
- Intelが36,864コアを100kWラックに集積: Agentic AIのニーズに対応するため、Intelとパートナー企業が超密集型サーバーラックを開発
- Gemma 4 E4B × LiteRT: GoogleのLiteRTエンジンでGemma 4 E4Bを動かすと、テキスト生成が約2.4倍高速化されることがRedditで報告された