NVIDIA、金融機関向け「トランザクション基盤モデル」を公開

NVIDIAは6月2日、金融機関が独自のトランザクション基盤モデル(Transaction Foundation Model)を構築できる開発者向けサンプル「Build Your Own Transaction Foundation Model」を公開した。数十億件の金融取引データから消費者行動を統合的に理解するモデルで、これまで個別に構築されていた不正検知、与信、レコメンデーションなどのタスク別モデルを1つの基盤モデルに統合できる。

NVIDIAの2026年金融サービス向けAI報告によると、金融機関の65%が既にAIを利用しており、ほぼ90%が導入または検討中という。RevolutはNVIDIAと共同でトランスフォーマーベースの基盤モデル「PRAGMA」を構築し、240億件のイベントデータを学習。従来のタスク別モデルを特徴量エンジニアリングなしで凌駕する性能を示している。

Mastercardも匿名化された数十億件の取引データで学習した独自の大規模表形式基盤モデルを開発中で、AWSやDatabricksと連携して不正検知やサイバーセキュリティ、ロイヤルティプログラムへの応用を進めている。Stripeも同様に取引行動を文脈全体で理解する基盤モデルを活用し、昨年約1,120億ドルの不正をブロックしたという。

ARM、AIチップ収入150億ドル目標を「予定より早く」達成か

ARM HoldingsのRene Haas CEOはBloomberg Televisionのインタビューで、AIブームによる需要が予想を上回っていることを背景に、2020年代末に設定した自社チップ売上150億ドルの目標を「予定より早く達成する可能性がある」と述べた。データセンターとAIサービス構築に向けた圧倒的な需要が追い風となっている。

NVIDIA「Cosmos 3」オムニモーダルワールドモデルをリリース

NVIDIAはHugging Faceで新しいワールドモデル「Cosmos 3」をリリースした。テキスト、画像、動画、音声、アクションコマンドを組み合わせて生成できるオムニモーダルモデルで、Physical AIやロボティクスの基盤として設計されている。Nano版(16Bパラメータ)とSuper版(64Bパラメータ)の2サイズが提供されている。

テンセント、WeChat AIエージェントの公開テストへ

テンセントはWeChatに組み込むAIエージェントのプロトタイプをテスト中で、今月中にもコンプライアンスプロセスを経て公開ローンチを開始する見込みだとFinancial Timesが報じた。外部ユーザーの小規模グループでのテストを経て段階的に展開する計画で、この報道を受けテンセントの株価は3年超ぶりの大幅上昇を見せた。

中国の人工ダイヤがAI半導体の冷却材として台頭

中国の実験室で作られた人工ダイヤモンドが、AIブームの予期せぬ受益者として注目を集めている。従来は宝飾品用だった合成ダイヤが、AI半導体の冷却材(ヒートスプレッダー)として採用され始めた。より高密度で高性能なチップを実現できるため、中国の複数プロデューサーが顧客の検証を完了し、商用出荷を開始したという。

SBIグループがAnthropicと提携、Claudeを全社展開

SBIグループはAnthropicと提携し、Claudeを全役職員に展開することを発表した。さらに、脆弱性の自動スキャンやパッチ生成を行うセキュリティツール「Claude Security」の導入に向け、日本の金融機関として初めて共同検証を実施する。

Moss TTS 1.5――現時点で最高の英語音声クローニング

オープンソースの音声クローニングモデル「Moss TTS 1.5 8B」が、LocalLLaMAコミュニティで注目を集めている。デフォルト設定でもFish Audio S2 ProやQwen 3 TTSを上回る品質を示し、パラメータ調整でさらに改善可能とされている。