Anthropic、NSAへのClaude提供は継続か──「サプライチェーンリスク」指定の意味するもの
The Decoderが5月24日報じたところによると、米国防総省がAnthropicを「サプライチェーンリスク」企業としてフラグ付けしたにもかかわらず、NSA(米国家安全保障局)へのClaudeモデル提供は継続される可能性が高いという。
背景には、米情報機関がNvidiaの最新Grace Blackwellチップを十分に保有していない事情がある。Anthropicの「Mythos」モデルは旧世代ハードウェアでも動作すると報じられており、チップ不足に直面する情報機関にとって貴重な選択肢となっている。なお、以前の交渉を難航させた物議を醸す「あらゆる合法的使用」条項は、今回の取り決めには含まれていないとのことだ。
一方で、国家安全保障上の懸念とAI企業との提携がどのように両立するのか、監視の透明性について議論が続く見通しだ。
Claude Codeが人間では設計しなかったスケーリングアルゴリズムを発見
メリーランド大学、Google、Metaなどの研究チームが、Claude Codeをコーディングエージェントとして活用し、AI推論の制御アルゴリズムを自律的に発見させる「AutoTTS」を発表した。
この研究でClaude Codeが見つけたアルゴリズムは、標準的な自己整合性(self-consistency)手法と同等の精度を維持しながら、計算量を約70%削減したという。特筆すべきは、探索にかかったコストがわずか40ドル、所要時間は160分だったことだ。
人間の研究者が設計しなかったようなアプローチをAI自らが発見したという点で、AIによるAI研究の自動化(AI-for-AI)の可能性を示す重要な成果と言える。
カリフォルニア州、AI雇用代替への対応策に署名
カリフォルニア州のニューサム知事が、AIによる雇用喪失への対処を目的とする大統領令に署名した。The Hillが5月24日に報じた。
この命令は、AIの普及によって労働市場が急激に変化する中で、労働者の保護と再訓練を強化することを目的としている。カリフォルニアはテクノロジー産業の集積地であるだけに、AI雇用代替政策の先行事例として他州や連邦政府の参考になる可能性がある。
元テンセントAI責任者「中国はLLM競争で遅れているが、AIで勝てる」
南華早報(SCMP)のインタビューで、テンセントの元AI部門責任者が、中国のLLM開発状況について分析を発表した。
同氏によれば、中国は現時点でLLMの性能面では米国に遅れをとっているが、応用AIの領域では優位に立てるという。具体的な戦略や分野については詳細が限られているが、LLMの性能競争だけがAI覇権の全てではないとの見方を示した。
AIが労働市場を不安定化──Karen Haoが警告
ジャーナリストのKaren Haoが、AIがフルタイム雇用のない「絶望的な労働者層」を生み出していると警告する分析を発表した。
AIツールの普及により、企業が正規雇用からフリーランスや契約ベースの働き方へ移行する傾向が加速しており、労働者の経済的安定が損なわれていると指摘。これはカリフォルニア州の政策動向とも連動するテーマで、AI社会影響の重要な論点として議論が広がりそうだ。