Q.ANTの光コンピューティングGPU ― トランジスタから光へ
ドイツのQ.ANT社が開発する光(フォトニック)コンピューティング技術が、RedditのLocalLLaMAコミュニティで注目を集めている。
同社のフォトニックプロセッサは、従来のトランジスタベースのチップと比較して50倍の演算性能と30倍の電力効率を達成しているという。現在ミュンヘンのライプニッツスーパーコンピューティングセンターで量産稼働中で、第2世代は性能100倍・電力効率90倍を謳う。
光ファイバーがADSLを置き換えたのと同じ転換がGPUアーキテクチャでも起きつつあるとの指摘だ。同社は元IBMのBruno SpruthをCTOに迎え、テキサス州オースティンに米国拠点を開設している。
ただし、これらの性能数値は同社の発表に基づくものであり、独立した第三者検証は現時点では確認されていない。フォトニックコンピューティングは長年研究されてきた分野だが、商用化の進展は引き続き注視すべきだろう。
KGC 2026 ― ナレッジグラフがベクトルDBの限界を補う本番インフラに
ニューヨークで開催されたKnowledge Graph Conference 2026(KGC 2026)で、企業の本番ナレッジグラフ(KG)システムが多数披露された。
RedditのMachineLearningコミュニティで共有されたレポートによると、以下のような実装が紹介された。
- Bloomberg: オントロジーガバナンス向けの形式依存モデルを公開
- AbbVie: 薬剤・疾患領域インテリジェンスの内部KG「ARCH」を構築。スコアリングエンジン、研究者ダッシュボード、LLMコンパニオンを接続し、KGが信頼できる単一情報源として機能
- Morgan Stanley: リスク報告データに対する継続的SHACLドリフト検出を週次で自動実行
報告者は「ナレッジグラフは検索レイヤーではなくインフラとして機能している。グラフが推論作業を担い、ルックアップではない」と総括。ベクトルDB一本やりに限界があることの明確な証拠だと主張している。
会議の全デッキがGoogle Driveで公開されている。
ソフトバンクG最終利益5兆円超え ― 日本企業史上最高
ソフトバンクグループ(SBG)は5月13日、2026年3月期連結決算の純利益が5兆22億7100万円(前年同期比333.7%増)だったと発表した。
OpenAIへの投資利益が大きく寄与しており、AI分野への戦略的投資が実を結びつつある状況が数字に表れている。
Recursant ― メッシュベースのAIエージェントガバナンス
Hacker Newsで「Recursant」というオープンソースのAIエージェントガバナンスプラットフォームが紹介された。
Istioのサイドカーパターンを応用し、ネットワークレイヤーでエージェントを分離・統制する仕組みを提供する。異なるフレームワークやランタイム環境で動くAIエージェントを横断的に管理する必要がある大企業で、コンプライアンスリスクの軽減が期待されるという。
ベンダーロックインを避けつつエージェント統制を実現するアプローチとして、コミュニティからのフィードバックを募っている段階だ。
BeeLlama.cppで8GB VRAMエージェントコーディングの試み
llama.cppのフォーク「BeeLlama.cpp」を使い、8GB VRAMのGPUでエージェントコーディングを試す動きがLocalLLaMAコミュニティで活発化している。
対象モデルはQwen3.6-35B-A3B、Qwen3.6-27B、Gemma-4-31B、Gemma-4-26B-A4Bなどで、DFlash(推論高速化)やTurboQuantの機能を活用する。RTX 3090ではQwen 3.6 27B Q5で200kコンテキストを動作させた報告もある。
8GB VRAM環境での実用的なエージェントコーディングがどこまで可能か、トークン/秒の測定結果が共有されつつある。